セイコー プレザージュからセイコー腕時計110周年を記念した限定モデル4種が登場

琺瑯、漆、有田焼、七宝、それぞれの伝統工芸の匠の技を腕時計に組み合わせた「セイコー プレザージュ」クラフツマンシップシリーズ。今回、新たな限定モデル4機種が登場し、2023年6月23日より発売される。

セイコー プレザージュ

日本の伝統技法を取り入れた4本の限定モデル
 1913年に国産初の腕時計「ローレル」を完成させてから2023年で110年を迎える。以降、数々の革新的な腕時計を世に送り出してきた。

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 そんな中、日本の伝統工芸に光を当て、機械式時計で日本の美を発信する「セイコー プレザージュ クラフツマンシップシリーズ」はダイアルが特徴的である。地域社会と共に発展してきた伝統工芸である「琺瑯」「漆」「有田焼」「七宝」それぞれの技を駆使して表現されるダイアルはどれも味わい深いものとなっている。

琺瑯ダイアルモデル
 セイコーが生んだ国産初の腕時計「ローレル」のダイアルにも採用されたのが琺瑯である。温もりのある白色とみずみずしい艶を持ち、110年経った現在でもその美しさを保ち続けている。

クラフツマンシップシリーズ 琺瑯ダイヤル

 調理器具に用いられるほど耐久性に優れた琺瑯は、鉄系材料のダイアルに不純物のきわめて少ない年度・純水・ガラス等を原料とする釉薬を塗布し、高温で焼成する。

 気温や湿度により釉薬の各成分比率を調合するなど、高い技量が求められる琺瑯ダイアルを手掛けるのは琺瑯職人の横澤 満氏だ。塗布面の厚さわずか0.01mm刻みの仕上がりを見抜く眼力を持つ。

クラフツマンシップシリーズ 琺瑯ダイヤル
セイコー プレザージュ「クラフツマンシップシリーズ 琺瑯ダイヤル」SARD017
自動巻き(Cal.6R24)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。SSケース(縦48.0mm、横40.2mm、厚さ12.8mm)。10気圧防水。世界限定1500本(うち国内300本)。19万8000円(税込み)。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm41907453
 漆の歴史は古く、約9000年前から日本に存在したといわれている。縄文・弥生時代においては土器や農耕具に漆が使用されていたが、飛鳥・奈良時代に入り仏教の伝来により仏具や装飾品として使用されるようになり、その結果漆器生産が始まったと言われている。海外で漆は「JAPAN」と呼ばれる。

クラフツマンシップシリーズ 漆ダイヤル

 塗りと研ぎを繰り返して完成するのが漆ダイアルだ。藩政時代の面影が残る金沢の町並みを漆の艶やかな色彩で表現している。その金沢で丁寧に作られる漆ダイアルを用いた本作は、金属と漆を直接結び付ける革新的な製造手法と、平滑面を生み出す古来伝承の技を組み合わせて作られている。

 監修するのは田村一舟氏である。伝統工芸「加賀蒔絵」を習得後、世界に類を見ない独自の細密技法を生み出したことで知られる。

クラフツマンシップシリーズ 漆ダイヤル
セイコー プレザージュ「クラフツマンシップシリーズ 漆ダイヤル」SARD019
自動巻き(Cal.6R24)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。SSケース(縦48.0mm、横40.2mm、厚さ12.8mm)。10気圧防水。世界限定1500本(うち国内300本)。24万2000円(税込み)。
有田焼ダイアルモデル
 日本の磁器発祥の地である佐賀県の泉山磁石場の歴史は1616年にさかのぼる。日本初の磁器として「有田焼」が生まれ、伝統工芸として匠の技は400年にわたって受け継がれている。その積み出しが伊万里港から行われていたため、伊万里焼とも呼ばれている。

 作品は製造時期や様式などによって呼び名が変わり、初期伊万里、古九谷様式、柿右衛門様式などに分けられる。独自の芸術性が広く評価され、海外にもコレクターが存在する。

クラフツマンシップシリーズ 有田焼ダイヤル

 本作は自然の恵みをもたらした有田の泉山磁石場の情景を磁器特有の艶やかな色彩と立体形状で表現している。腕時計に求められる耐久性を実現するため、従来の4倍以上の強度を持つ強化磁器素材を用い、高精度の鋳型による鋳込み工程を経て、1300℃の高温で焼成している。

 施釉(焼き物に釉薬をかけること)と複数の焼成を重ねるなど、難度の高い複雑な工程となっている。本作の監修は創業190年の老舗「しん窯」に入社後、丁寧で緻密な技と洗練された染付を習得し、九州山口陶磁展 通産大臣賞受賞をはじめとする数々の賞を受賞した陶工 橋口博之氏によるものである。

クラフツマンシップシリーズ 有田焼ダイヤル
セイコー プレザージュ「クラフツマンシップシリーズ 有田焼ダイヤル」SARW067
自動巻き(Cal.6R27)。29石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。SSケース(縦49.1mm、横40.6mm、厚さ14.1mm)。10気圧防水。24万2000円(税込み)。世界限定1500本(うち国内300本)。
七宝焼ダイアルモデル
 仏典では金・銀・瑪瑙(めのう)・しゃこ・瑠璃・玻璃・珊瑚のことを合わせて「七宝」と呼んでいる。七宝焼きの名前の由来はこれら7つの宝のように美しい焼き物である、ということにあるといわれている。

 七宝焼きの起源は紀元前の古代エジプトにさかのぼり、日本で七宝焼が広く作られるきっかけとなったのは名古屋市に住んでいた梶常吉という人物が1833年に七宝の作り方を発見したことに始まっている。

クラフツマンシップシリーズ 七宝焼ダイヤル

 本作のダイアルは独自に進化した尾張七宝で、鉛を含まない難易度の高い釉薬を用いて、海の色彩と透明感を表現している。釉薬越しに波がきらめいている様子をイメージさせるダイアルは海へのオマージュを表現している。

 本作の監修を行うのは尾張七宝の老舗「安藤七宝店」に就職後、尾張七宝の技法の根幹である“釉薬差し”という重要な工程を担う施釉師の戸谷航氏である。

【ブライトリング】スクラムを組もう:クロノマット シックス・ネーションズが新登場

ブライトリングは、シックス・ネーションズ・ラグビー(参加国はイングランド、アイルランド、ウェールズ、スコットランド、フランス、イタリア)の加盟ユニオンと連盟にオマージュを捧げた、極めて限定的な腕時計シリーズと新しいスクワッドを発表した。

2月4日にギネス・シックス・ネーションズが開幕、ブライトリングにとっては、シックス・ネーションズ・ラグビーの公式時計パートナーとして2季目のシーズンとなる。シックス・ネーションズ・ラグビーは、6つのユニオン、RFU(イングランド)、IRFU(アイルランド)、WRU(ウェールズ)、SRU(スコットランド)、FFR(フランス)、FIR(イタリア)が対戦する男女のエキサイティングな試合で世界的に有名な団体である。

ブライトリングは、高級時計ブランドとしてシックス・ネーションズ・ラグビーの単独のパートナーに選ばれたことも記念し、本日、「クロノマット シックス・ネーションズ」を発表した。このダイナミックな新シリーズは各ナショナルチーム独自のデザインが特徴で、それぞれ150本限定。

「ブライトリングの傑出した万能スポーツウォッチ、クロノマット シックス・ネーションズは、スピード感に満ち溢れ、恐れを知らないラグビーの世界にぴったりです」と語るのはブライトリングのジョージ・カーンCEO。

15分間隔でベゼル上に配置された突起状のライダータブ、操作しやすいオニオン型リューズ、6時位置に日付窓を配した3つのサブダイヤル、クラシックなルーローブレスレットなど、クロノマットの特徴をすべて備えたステンレススチール製ウォッチは、高性能なキャリバー ブライトリング01(自社開発製造)で駆動。各モデルは、それぞれのユニオンのカラーを表わすダイヤルで個性を引き立たせており、9時位置のサブダイヤルとサファイアクリスタル製ケースバックにロゴが配されている。

ラグビー・スクワッド

このコレクションに個性を与えているのは、シックス・ネーションズ・ラグビーの参加ユニオンと連盟の注目選手7人のクルーで新たに構成されるブライトリング・ラグビー・スクワッド。それぞれの母国でクロノマットの顔として活躍することになる。

ウェールズの得点王ジョージ・ノース、アイルランド優勝3回の立役者コナー・マレー、イングランドから重量級プロップのカイル・シンクラー、2020年に国際デビューしたイタリアのスター選手でフライハーフのパオロ・ガルビシ、2022年優勝国フランスのガエル・フィクー、2021年大会最優秀選手賞に輝いたスコットランドのハミッシュ・ワトソン、同じくスコットランドで2度の最優秀選手に選ばれたスチュアート・ホッグの7人である。

ブライトリングは、シックス・ネーションズ・ラグビーの公式計時パートナーとして、男子のギネス・シックス・ネーションズ・チャンピオンシップ、TikTok女子シックス・ネーションズ、オータム・ネーションズシリーズ、ラグビーワールドカップ2023のウォームアップマッチに参加する。

シックス・ネーションズ・ラグビーで繰り広げられる高いパフォーマンス、そしてそのスポーツマンシップと包括性という価値観が、ブライトリングとのパートナーシップにつながった。さらに、設立された年がブライトリングは1884年、シックス・ネーションズはそれより1年早い1883年と、伝統も共有している。

実績あるスポーツウォッチ

クロノマットは、当初はイタリアの著名なアクロバット飛行部隊、フレッチェ・トリコローリのためにデザインされた腕時計。このクロノマットのタキメーターはパイロットの間で人気が高まっただけでなく、1980年代から90年代にF1チームにも愛された。ライダータブは入れ替え可能であるため、「カウントアップ」と「カウントダウン」に使用でき、ダイビングやヨットのレガッタにも最適である。

クロノマットはブライトリングで最も幅広く愛用されるスポーツウォッチとなり、陸・海・空の世界で人間の限界に挑戦するアスリートとのつながりを深めてきた。

クロノマット シックス・ネーションズは、COSC公認クロノメーターであるキャリバー ブライトリング01(自社開発製造)を搭載。約70時間という驚異的なパワーリザーブと5年保証が特徴。42 mmのケースとルーローブレスレットはステンレススチール製。

時針・分針には蓄光塗料スーパールミノバ®が塗布されており、他のクロノマットモデル同様に200メートルの防水性を備えている。ケースバックにはそれぞれのユニオンの名前、「Six Nations」、限定製品であることを示す「One of 150」が刻印されている。

クロノマット シックス・ネーションズは、英国とEUの一部の国でのみ購入可能。

ギネス・シックス・ネーションズ・チャンピオンシップは2月4日開幕。ウェールズがアイルランドを迎えて開幕。シリーズは3月19日まで開催され、その後はTikTok女子シックス・ネーションズが3月25日に開幕する。

H.モーザーからレアメタルをケース素材に採用した「エンデバー・パーペチュアルカレンダー タンタル ブルーエナメル」が登場

H.モーザーのパーペチュアルカレンダーは、視認性に優れ、いつでも日時の早送りや巻戻しを行うことができ、時刻合わせをスムーズに行えるモデルとして広く知られている。そのアイコニックなモデルから、タンタルをケース素材に採用した新作が発表された。この希少なレアメタルがケースに採用されたのは、同ブランドでは初めてのことだ。

 青みがかったグレーカラーのタンタル製ケースに、鮮やかなブルーのグラデーションと独特の鎚目模様を特徴とするエナメルダイアルを組み合わせた新作が「エンデバー・パーペチュアルカレンダー タンタル ブルーエナメル」である。

 H.モーザーは、タンタル製ケースにポリッシュ仕上げを施せるようになるまで、実に2年以上もの間、試行錯誤を繰り返した。タンタルの加工はサンドブラスト、つまりサテン仕上げがほとんどのため、ポリッシュ仕上げを実現できたのは特筆すべきことなのだ。

 同社のパーペチュアルカレンダーは、サブダイアルも日付ディスクもないため、非常に読み取りやすい。エンデバー・パーペチュアルカレンダー タンタル ブルーエナメルでは、ブランドのロゴや12時位置と6時位置を除くインデックスさえも排して、ダイアルの美しさを余すことなく見せることで、H.モーザーのミニマルなスタイルをいっそう際立たせている。

 中央には月を示す小さな針、3時位置の超大型日付窓には深夜0時に瞬時に日付が切り替わる「フラッシュ・カレンダー」ロレックス コピー機能があり、9時位置にはパワーリザーブ表示もある。時刻と日付はリュウズで簡単に設定することができ、一日中いつでも調整することができる。

グラン・フー エナメルダイアル
エンデバー・パーペチュアルカレンダー タンタル ブルーエナメル

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 ゴールドのベースに打痕模様を打ち出す作業から始まり、異なる4色の顔料を湿らせ、細かく砕いてから塗布することで、濃淡を生み出している。ひとつひとつの顔料を慎重に加え、炉で熱して酸化させ、むらなく溶融させるまでの工程は、熟練のエナメル加工職人であっても細心の注意と途方もない忍耐を要する。

 透明感のあるグラン・フー エナメルに仕上げるまでに計12回もの焼き入れを行い、ようやくH.モーザーを象徴するフュメダイアルが完成するのだ。こうして生まれるダイアルには、ひとつとして同じ物はない。独特なブルーのグラデーションは、「アビスブルー」と名付けられている。

エンデバー・パーペチュアルカレンダー タンタル ブルーエナメル

タンタルの特徴
 タンタルは、1802年にスウェーデンの科学者アンデシュ・グスタフ・エーケベリによって発見された、非常に密度が高くて硬質な金属である。空気に触れると、表面に母材を化学的攻撃から保護する非常に緻密な空気の層が形成される。耐腐食性に優れ、ほとんどの化学物質に反応せず、酸に対しても耐性があり、展性や延性に長けており、高精度の加工を実現できる。

 ただ、融点が約3000°Cと高いため、加工には冶金に関する高度な専門技術が必要になる。変色しにくく、青みがかった反射が濃いダークグレーを引き立てるタンタルは非常に安定した金属で、美しさと耐久性を兼ね備えている。